【コラム】 映画レビュー 「マッド・メアリー」

第26回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~ (2017年7月8日~17日開催)

今年は、上映作品、全作品を鑑賞(完鑑賞)してきました! 感想をアップします。

マッド・メアリー
英題:A Date for Mad Mary 
監督:ダレン・ソーントン
2016|アイルランド|82分|英語
★日本初上映
※アイルランド大使館後援作品
※アイルランド・日本外交関係樹立60周年記念事業

この映画のコピーは、「マッドなブチギレ女メアリーのイタすぎる青春グラフィティ」。もし貴方がこのコピーにそそられたなら、その期待以上の感想を持ったはず。

刑務所を出所するシーンで始まる映画といえば、「ブルース・ブラザーズ」に他ならないですが、この映画では、そこから楽しいミュージカルが始まるわけではなく、私たちはしばらくメアリーの悪態悪行に付き合わなくてはなりません。見ていてつらくもなりますが、そこをなんとか耐えることができたなら、「自分が不在した半年間にすっかり人は変わってしまい、そりゃ自分だって刑務所にいて変わったけれど、人が期待している自分には変わることができずに、でもそんなことはよく分かってるから、独りそこにとどまって悪態をつき続け、人の気持ちが分からないふりをしているのだな、メアリーは。ふっ。」 と、メアリーへの感情移入が始まり、どうにもならない気持ちを持てあます、あの時の記憶がよみがる。
そう、今、貴方はメアリーです。(きっぱり。)

いつも一緒だった親友が、そっけなく自分を避けているようにしか思えない。そりゃそうだろうよ、と思うか、つらいよねー、と感じるか。
原稿通りにただ読むように頼まれたスピーチより、メアリーが彼女のために書いた原稿の方が数段すばらしいことを知った私たちは、いつの間にかメアリーの仕事も恋愛も応援していて、メアリーの表情が明るくきれいになっていることにも気づくのです。

メアリー役の俳優さん、とてもいい役者さんでしたね。ジェス役の俳優さんも配役ぴったりで好感好感。
ちなみにこの映画もキーワードは「親友」そして「母親」。L映画の永遠のテーマ、ですね。